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The Thinking Game – 2024年にノーベル化学賞を受賞したデミス・ハザビスの物語

現在、Google傘下にあるDeepMindの創業者であり、AIの最前線を推進する大天才。

私の意見だが、ハザビスは、アインシュタイン以来の「人類の知見を根底から変えてしまった人物」だと思う。

生命がなぜ発生し、なぜ進化してきたのか。なぜ病気があるのか。その謎を解き明かす扉を開いた。

ノーベル化学賞を受賞した「タンパク質折りたたみ問題」の解決は、生命の秘密を解き明かす画期的なパラダイムスシフトだった。

50年間、タンパク質の構造予測は“未解決問題”として、人類の前に立ちはだかっていた。

一つタンパク質の構造を解明するだけでも、大学の研究室で数年かかる状態。

ある研究者は言う。「この50年間、研究室ではほとんどの時間を、助手を励ますだけに費やされてきた」

タンパク質には10³⁰⁰ 以上の折り方があり、スーパーコンピュータで計算しても、宇宙の年齢(138億年)以上の時間がかかる。

文字通り、天文学的な時間で、人類が解き明かすのは不可能と思われていた。

2018年、ハザビスはAlphaFoldプロジェクトを立ち上げる。囲碁の世界王者を倒したAlphaGoの後継プロジェクトだ。

AlphaFoldは、タンパク質折りたたみ問題を、AIを使って解決しようとした。

初年度からいきなり成果を出し始めたが、決定的な解決とはならなかった。

数年後、AlphaFoldは、これまで誰も考えなかったアプローチで、タンパク質折りたたみ問題を解決した。

それは、生物のタンパク質の構造をリバースエンジニアリングするような手法だった。

ハザビスは、AlphaFoldでビジネスをしようと考えず、無償で世界に公開した。

あっという間に世界の研究機関に普及し、生物学や薬学の劇的な進化を促した。

ビジネスに転換していたら、今ごろ数千億円は儲かっただろう。

しかし、ハザビスは人類に貢献することを最優先とし、誰でも使えるように公開したのだ。

AlphaFoldが登場してわずか6年で、ノーベル化学賞を受賞した。

それだけ、科学界に与えたインパクトは絶大だった。

AlphaFoldが示したことは、この世界の謎を解き明かすヒントになると、私は思う。

地球上には細菌を含めて無数の生物が存在する。その数は天文学的だ。

そのそれぞれが、タンパク質を合成しており、その中から生物に有益なタンパク質だけが、次世代に受け継がれる。

それを地球誕生から40億年、気が遠くなるような時間をかけて、生物はタンパク質を選ぶ作業を行ってきた。

まるで地球上に超巨大な計算機を作り、何億何兆という計算を毎日続け、それを40億年間やり続けた結果が、現在地球上の生物である、と言えるのだ。

私たち人間の体にも数百万種類のタンパク質がある。

それらはすべて、40億年もの生物の試行錯誤(計算)の結果であり、私たちはその恩恵を受けているのだ。

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